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アスワンハイダム

naoya.sakaguchi0528@gmail.com

エジプト旅行の魅力的な目的地として、アスワンハイダムは見逃せないスポットです。大規模な建設物としての壮大さだけでなく、その背後にある歴史的背景や建設が与えた影響について知ってから行くととても興味深いです。今回は、アスワンハイダムの建設に至るまでの歴史、構造、そしてその恩恵と影響について紹介します。

アスワンハイダム建設までの歴史と背景

アスワンハイダムは、ナイル川を制御するための巨大なダムとして、1956年から1970年にかけて建設されました。建設の背景には、エジプトが長年抱えていた洪水と干ばつの問題がありました。特に、農業が主要な生業であった時代、ナイル川の周期的な氾濫に頼っていたエジプト社会にとって、洪水の管理は死活問題でした。

さらに、建設には国際的な協力が大きく影響しました。初めはイギリスとアメリカからの支援が予定されていましたが、冷戦下で政治的な対立が激化したため、最終的にはソ連からの資金提供と技術支援を受ける形で進められました。

アスワンハイダムの構造

アスワンハイダムは、全長約3,830メートル、最大高さを約111メートルに達する巨大なコンクリート構造です。その規模は圧倒的で、ダムの貯水池(ナセル湖)はエジプト最大の人工湖として知られています。ダムの本体は、5,000万人以上の人々に安定した水供給を保証する役割を果たしています。

ダムには複数の発電機が設置されており、エジプト国内で使用される電力の重要な供給源となっています。ナイル川の流れをコントロールすることによって、ダムは農業用水の供給を安定させ、また洪水を防ぐと同時に乾季における水不足を解消することができます。

アスワンハイダム建設による恩恵

アスワンハイダムの建設は、エジプト社会に多くの恩恵をもたらしました。まず第一に、農業の安定性が大幅に向上しました。ナイル川の水量を調整することができるようになったことで、洪水の危険を回避し、安定した灌漑を提供できるようになったのです。これにより、エジプトの農業生産が飛躍的に向上しました。

さらに、ダムによって発電能力が大きく増加しました。エジプトの電力供給は、急速に発展する産業に対応できるようになり、エジプト経済の発展に寄与しています。

アスワンハイダム建設による世界遺産への影響

アスワンハイダムの建設により、周辺の貴重な考古学的遺跡や世界遺産に影響を与えました。具体的には、アブシンベル神殿やフィラエ神殿などの重要な遺跡がダム建設によって水没の危機に直面したのです。このため、ユネスコを中心とする国際的な協力のもと、アブシンベル神殿やフィラエ神殿は解体され、現在の場所に移築されました。

このように、アスワンハイダムの建設は世界遺産保護という考えの重要な転機となりました。

アスワンハイダムの自然への影響

一方で、アスワンハイダムの建設には環境への影響もあります。ダムがナイル川の流れを制御することによって、川の下流における生態系に変化が生じました。特に、ナイル川沿いの栄養素の供給が減少し、これが魚類や植物の生育に影響を与えました。

また、ナイルデルタの土壌が栄養不足に陥ることで、農業生産に悪影響を及ぼすことが懸念されています。ダム建設後は人工的に肥料が供給されるようになったものの、依然として自然環境への影響もあるようです。

最後に

アスワンハイダムは、エジプトの現代文明の象徴ともいえる存在であり、訪れる価値が十分にあると思います。アスワンハイダムを訪れる際は、その壮大な建設物を間近で見て、ダムがもたらした色々な恩恵や影響についても思いを巡らせてみてください!

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ぐっち
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