【鹿児島旅行記】フェリーで桜島へ

先日、娘と一緒に鹿児島と種子島をめぐる親子旅に出かけました。その中でも特に心に残っているのが、鹿児島から「桜島」への小さな船旅。フェリーで渡った桜島には、雄大な自然と長い歴史がありました。
今回は、これから鹿児島や桜島への旅行を考えている方に向けて、私たち親子が体験したことを中心にご紹介したいと思います。
鹿児島市内から桜島へのアクセス|フェリーで15分の小旅行
桜島は、鹿児島市の目の前に浮かぶ活火山の島で、市内中心部からフェリーでアクセスできるのが魅力です。私たちは「鹿児島港フェリーターミナル」から出ている桜島フェリーを利用しました。
ターミナルまでは市電「水族館口」電停から徒歩5分ほど。フェリーは24時間運航していて、昼間はおおよそ15分おきに出航しているので、時間を気にせず乗れるのが嬉しいポイントです。また、料金は大人200円、子ども100円(片道)です。
所要時間はわずか15分ですが、デッキに出て風を感じながら海を眺めていると、ちょっとしたクルージング気分に。特に晴れた日は鹿児島市内の街並みと、遠くにそびえる桜島の姿が同時に楽しめて、まさに絶景です。
桜島の歴史と成り立ち|島ではなく「半島」だった?
「桜島」という名前ですが、実は現在は「島」ではなく「半島」になっているのをご存じでしょうか?
桜島はおよそ26,000年前の火山活動によって生まれた火山島で、現在でも活発に活動を続けています。中でも有名なのが1914年(大正3年)の大噴火。この時の大噴火で大量の溶岩が流れ出し、対岸の大隅半島と地続きになってしまったのです。
現在でも桜島の「昭和火口」や「南岳」は噴火を繰り返しており、島のあちこちで噴煙が上がっている光景に驚かされました。私たちが訪れた日も、もくもくと煙が立ち上っていて、娘は「生きてる山だね!」と目を丸くしていました。
島には火山の知識を楽しく学べる「桜島ビジターセンター」や、噴火の歴史を体感できる「埋没鳥居」などもあり、親子で学びながら楽しめるスポットが点在しています。
フェリー内の「やぶ金」のうどん
桜島フェリーで絶対に外せない名物と言えば、船内にあるうどん屋さん「やぶ金」。短い15分の船旅の間に熱々のうどんが味わえるということで、観光客だけでなく地元の人からも愛される名店です。
うどん屋さんは船内中央の売店横にあって、乗船したらすぐに何組かの方がお店に入っていました。私たちも娘と一緒に並び、うどんを注文。
注文後すぐに提供されるスピードにも驚きましたが、その味にも驚きました。あっさりとした優しい出汁に、少し柔らかめのうどんが絶妙にマッチしていて、気持ちまでほっこり温まります。
時間が短いので「食べきれるかな?」と心配でしたが、ちょうど食べ終える頃に桜島港に到着。ちょっとした“グルメ体験付きクルーズ”のようで、これだけでもフェリーに乗る価値があります。


フェリーからの景色も旅のごちそう
桜島フェリーのもうひとつの魅力は、船上からの風景です。デッキに出ると、左手には鹿児島市街地、右手には桜島の雄大な山並みが広がり、どこを見ても写真映えする光景ばかり。
運が良ければ、錦江湾(きんこうわん)に浮かぶ漁船やカモメの群れ、遠くにかすむ開聞岳(かいもんだけ)も見渡せます。私たちは朝の便に乗ったのですが、澄んだ空気と朝日を浴びた海と山のコントラストが本当に美しく、娘と一緒に何枚も写真を撮りました。
フェリーに揺られながら、徐々に近づいてくる桜島の姿を見ていると、ただの移動手段ではなく“旅の一部”としてしっかり記憶に残る時間になります。
おわりに|親子旅におすすめの桜島
鹿児島と種子島をめぐる旅の中でも、桜島へのフェリー旅は特別な思い出になりました。アクセスがとても良く、短い時間でも自然、歴史、食といった多様な魅力を味わえる場所なので、特に親子連れにおすすめです。
次回はもう少し桜島の中をじっくり巡って、足湯や展望所なども楽しみたいねと、娘と話しています。これから鹿児島旅行を計画される方は、ぜひ“桜島フェリーとうどん”という体験を旅のスケジュールに入れてみてください。きっと心に残る時間になると思いますよ。