（サッカラ）ウナス王の崩れピラミッド

エジプトのピラミッドといえばギザの三大ピラミッドが有名ですが、実はエジプトにはそれ以外にも多くの歴史的なピラミッドがあります。その中でも、サッカラにあるウナス王の「崩れピラミッド」は、歴史的に重要な価値を持つスポットの一つです。今回は、私たちが実際に訪れた際の体験をもとに、崩れピラミッドの歴史や見どころをご紹介します。

崩れピラミッドの歴史

ウナス王のピラミッドは、古王国時代（紀元前24世紀）に建造されたもので、エジプト第5王朝最後の王であるウナスの墓として建設されました。ピラミッドは当時の技術で造られたものの、長い年月の間に外装が崩れ落ち、現在では「崩れピラミッド」として知られています。

崩れピラミッドの見どころ

1. ピラミッド・テキストのヒエログリフ ウナス王のピラミッドは、エジプトで初めてヒエログリフがピラミッドの内部に刻まれた場所です。これらの碑文は、死後の世界で王が神々とともに生きるための呪文が書かれたもので、現代の研究者にとっても貴重な史料です。
2. ピラミッドの崩れた外観 一見するとただの廃墟のようにも見えますが、崩れた外観は古代エジプトの建築技術と長年の風化の歴史を感じさせます。ギザの三大ピラミッドとは異なる雰囲気があり、歴史的なロマンを感じることができます。
3. ピラミッド内部の通路 狭く長い通路を進むと、まるで古代の王の墓を探検しているかのような気分になります。観光客が比較的少ないため、静かに内部を見学できるのも魅力です。

崩れピラミッドの構造

このピラミッドは、かつては美しい石灰岩で覆われていましたが、今では内部構造が露出し、ほぼ崩れた状態になっています。しかし、ピラミッド内部は比較的良好な状態で保存されており、内部に入ることが可能です。

崩れピラミッドの内部のヒエログリフ

ピラミッド内部には、長い通路が続き、奥には王の埋葬室があります。このピラミッドの最大の特徴は、王の墓の内部に世界最古の「ピラミッド・テキスト」が刻まれていることです。

それらは、王の死後の旅路を導くための呪文や祈りが記されたヒエログリフで、エジプトの宗教的な世界観を知る貴重な手がかりとなっています。例えば、テキストには「ウナスはラーとともに昇る」といった表現があり、王が太陽神ラーと一体化し、永遠の生命を得ることを意味しています。

また、これらのヒエログリフは非常に精巧に彫られており、保存状態も良いため、エジプト古代文字の美しさをじっくり堪能することができます。そして、天井には下の写真のような星を表した模様もあったりします。

まとめ

サッカラのウナス王の崩れピラミッドは、エジプト古王国時代の歴史や宗教観を垣間見ることができる貴重なスポットです。ピラミッド・テキストのヒエログリフや独特の雰囲気を楽しみながら、古代エジプトの世界に思いを馳せることができます。ギザのピラミッドとはまた違った魅力があるため、エジプト旅行の際にはぜひ訪れてみてください！

ぐっち

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