【トルコ旅行記】イスタンブール:香りと彩りに包まれる「エジプシャンバザール(スパイスバザール)」

こんにちは。今回は家族3人で訪れたトルコ・イスタンブールの「エジプシャンバザール(スパイスバザール)」について、旅の記録をお届けします。
訪れる前に知っておきたいトルコやイスタンブールの基本情報、そして現地で感じた魅力や見どころをまとめました。これからトルコ旅行を計画している方の参考になれば嬉しいです。
トルコの基本情報
トルコはアジアとヨーロッパの交差点に位置する国で、人口は約8,500万人(2025年現在)。首都はアンカラですが、観光の中心は世界遺産や歴史的建造物が集まるイスタンブールです。
歴史的には、古代アナトリア文明から始まり、ローマ帝国、ビザンツ帝国、そして600年以上続いたオスマン帝国の中心地として栄えてきました。1923年にトルコ共和国が成立し、近代国家として歩み始めます。
宗教はイスラム教が約9割を占めますが、歴史的背景からキリスト教やユダヤ教の文化も混在しており、多様な文化が共存しているのが魅力です。
イスタンブールの基本情報
イスタンブールは人口約1,600万人を誇る、トルコ最大の都市。ボスポラス海峡を挟んでアジア側とヨーロッパ側に分かれています。
紀元前7世紀頃に建設された都市は、古代ギリシャ時代には「ビザンティオン」、ローマ帝国時代には「コンスタンティノープル」と呼ばれ、世界の政治・経済・宗教の中心地でした。
1453年にオスマン帝国のメフメト2世が征服し、イスラム文化が色濃く根付く都市となります。現在は世界遺産に登録された旧市街を中心に、歴史と現代文化が融合した観光都市として世界中から旅行者を惹きつけています。
エジプシャンバザール(スパイスバザール)の基本情報
場所と行き方
エジプシャンバザールは、イスタンブール旧市街のエミノニュ地区にあります。ガラタ橋の近く、ミナレットが特徴的な「イェニ・ジャーミィ(新モスク)」のすぐ隣に位置しており、観光のついでに立ち寄りやすい場所です。
アクセスは非常に便利で、トラム(T1ライン)のエミノニュ駅から徒歩5分ほど。私たちはホテルからトラムで向かいましたが、観光客にもわかりやすい路線で迷うことなく到着できました。
歴史の概略
エジプシャンバザールの歴史は17世紀、オスマン帝国時代に遡ります。建設は1660年代で、当時のエジプトから運ばれる香辛料や貴金属の取引が盛んだったことから「エジプシャンバザール」と呼ばれるようになりました。
オスマン帝国の経済を支える商業拠点であり、イスラム世界とヨーロッパを結ぶ貿易の要所でもあったのです。現在もその名残として、色とりどりのスパイスや乾燥ハーブが所狭しと並び、訪れる人々を魅了しています。
見どころと体験

① 香りの洪水に包まれるスパイスの山
バザールの入り口をくぐった瞬間、鼻をくすぐるのはクミン、シナモン、サフラン、クローブなどのスパイスの香り。お店ごとにスパイスの山が芸術的に盛られており、見ているだけでも楽しいです。
店員さんは気さくで、試食や香りを嗅がせてくれることも。私たちはサフランを少量購入しましたが、値段はお店によって異なるので交渉も楽しみの一つです。
② トルコならではのスイーツ
スパイスだけでなく、色鮮やかなターキッシュディライト(ロクム)やバクラヴァも並んでいます。試食させてもらったピスタチオ入りロクムは、噛むたびに香ばしさと甘さが広がり、ついお土産用に大量購入してしまいました。
③ お茶とドライフルーツ
トルコはお茶文化が根強く、バザールにはリンゴ茶やバラ茶、ザクロ茶など香り豊かなお茶がズラリ。見た目もカラフルで、ガラス瓶に入った茶葉はまるで花束のよう。
また、ドライアプリコットやイチジクも豊富で、保存が効くのでお土産にぴったりです。
④ 伝統的な建築美
アーチ状の天井や幾何学模様の装飾は、オスマン建築ならではの美しさ。通路の奥まで続く光景は、中世の市場を歩いているような錯覚に陥ります。
外観も歴史を感じさせる石造りで、観光写真のスポットとしても人気です。
訪れて感じたこと
エジプシャンバザールは観光客向けの市場ではありますが、地元の人々も日常的に利用しており、活気があります。英語が通じる店も多く、値段交渉もジェスチャーと数字でなんとか通じます。
ただし観光地価格のこともあるので、複数の店を回って比較するのがおすすめです。
まとめ
エジプシャンバザールは、イスタンブール観光の中でも五感すべてで楽しめるスポットです。
歴史を感じながら歩く市場で、スパイスの香りに包まれ、色彩豊かな食材やスイーツを目で楽しみ、試食で味わう――そんな体験は、他の観光地では味わえない特別なもの。
イスタンブールを訪れる際は、ぜひ足を運んでみてください。きっと忘れられない香りと光景が、旅の思い出に刻まれるはずです。

