【トルコ旅行記】カッパドキアのベリシルマ散策

こんにちは。今回はトルコ・カッパドキア旅行の中で家族3人で訪れた「ベリシルマ(Belisırma)」についてご紹介します。観光名所として有名なギョレメやウチヒサールと比べると、まだあまり知られていない小さな村ですが、静かな自然の中で古代から続く歴史を感じられる特別な場所でした。これからトルコ旅行を計画している方の参考になれば嬉しいです。

ベリシルマの基本情報
場所
ベリシルマは、カッパドキア南部に位置する「イフララ渓谷(Ihlara Valley)」の中ほどにある小さな村です。イフララ渓谷は全長約14kmにわたり緑豊かな谷が続く一帯で、奇岩が点在するカッパドキアの中では珍しく川と木々に囲まれた癒やしの風景が広がっています。
ギョレメやネヴシェヒルといった主要観光拠点からは少し離れており、車でおよそ1時間半〜2時間ほど。観光地としてはややアクセスが不便ですが、その分、喧騒から離れたのんびりとした時間を味わうことができます。

行き方
私たちはツアーを利用せず、専用車をチャーターして訪れました。イフララ渓谷は広大で、徒歩で全区間を回るのは大変なので、家族旅行なら車移動がおすすめです。
アクセスの一般的な方法は以下の通りです。
- レンタカー:自分たちのペースで自由に観光できる。
- 現地ツアー:ギョレメやカイセリ発の「グリーンツアー」に組み込まれていることが多い。効率よく回りたい方に便利。
- タクシーや専用車:家族連れや荷物が多い場合に安心。
私たちは「自由に滞在時間を調整したい」と考えて専用車を選びました。
ベリシルマの見どころ
ベリシルマは、谷を流れるメレンディズ川のほとりに広がる小さな村。ここには観光客向けのレストランや、岩壁に造られた教会などが点在しています。カッパドキアの奇岩地帯とはまた違う「水と緑の景観」が楽しめるのが大きな魅力です。
① 川沿いのレストランでゆったりランチ
ベリシルマに着いてまず目を引くのは、川沿いに並ぶレストラン。川の上に木製のデッキや小屋のような席が設けられていて、水音を聞きながら食事を楽しめます。私たちが行ったときは冬だったので店内でランチをいただきました。メニューはグリルしたマス料理やケバブ、サラダなどがあります。

② 岩壁に残る古代の教会
イフララ渓谷全体には100を超える岩窟教会が残っていますが、ベリシルマ周辺にも多くの教会が点在しています。ビザンツ時代、修道士たちが人里離れたこの地に隠れるように住み、祈りを捧げていたそうです。
特に印象的だったのは「聖ゲオルギオス教会」や「聖ミカエル教会」。岩をくり抜いた内部には、当時のフレスコ画が残っていて、色褪せながらも聖人たちの姿が浮かび上がっています。約千年前に描かれた壁画を間近に見ていると、歴史の流れを感じます。

③ 渓谷の自然散策
ベリシルマはイフララ渓谷の中心部に位置しているため、ここを起点にして散策を楽しむことができます。渓谷は深さ約100mの断崖に囲まれており、上から見下ろすカッパドキアの荒涼とした景色とはまるで別世界。川沿いには木々が生い茂り、春には花が咲き誇り、秋には紅葉も楽しめるようです。

ベリシルマで過ごした感想
カッパドキアの観光といえば気球や奇岩巡りが有名ですが、ベリシルマはそれとはまた違う魅力がありました。特に印象に残ったのは「静けさ」と「緑」。ギョレメ周辺は観光客で賑わいますが、ここでは人も少なく、川のせせらぎを聞きながら心からリラックスできました。
また、岩窟教会のフレスコ画は、華やかな観光地の裏側にある“信仰の歴史”を感じさせてくれます。子どもにとっても、自然の中を歩きながら歴史に触れる貴重な体験になったと思います。

旅行者へのアドバイス
最後に、これからベリシルマを訪れる方へのちょっとしたアドバイスをまとめます。
- 歩きやすい靴がおすすめ:教会巡りや散策では坂道や岩場が多いです。
- 滞在時間は半日〜1日が目安:ランチを含めてのんびり過ごすなら半日程度で十分。ハイキングを組み合わせるなら1日見ておくと安心。
- 天候に注意:渓谷内は日差しが強いので帽子や飲み物を持参すると快適です。春や秋は特におすすめの季節です。
まとめ
ベリシルマは、カッパドキアの定番観光地とは一味違った「静けさ」と「自然」に触れられる特別な場所でした。川沿いでの食事、岩窟教会の歴史、そして渓谷の緑豊かな景観。どれも心に残る体験となりました。
家族旅行で訪れるなら、観光の合間にリフレッシュする感覚で立ち寄るのも良いと思います。カッパドキアに数日滞在する予定がある方は、ぜひ旅程に「ベリシルマ」を組み込んでみてください。きっと忘れられない思い出になるはずです。
